旅行客に人気の高いクルーズ旅行や世界遺産を巡る旅などの企画や販売に必要な知識をより深めてもらう目的で用意された技能認定制度で、日本旅行業協会(JATA)が主催するトラベルカウンセラー制度の一つです。2015年度で認定受付は終了しましたが、すでに資格を保有している方は有効扱いとなります。
クルーズスペシャリストと世界遺産スペシャリストから構成されており、それぞれ認定条件があります。クルーズの方はクルーズアドバイザー認定委員会から「クルーズマスター」の称号を得なくてはなりませんが、これが大変狭き門なのです。まずクルーズコンサルタントの資格を得て、少なくとも3年経過しないと受験資格を得られません。クルーズコンサルタントの受験資格にもハードルがあり、旅行業で働いていて、かつ総合旅行業務旅程管理主任者もしくは総合旅行業務取扱管理者の資格を保有していることが必要です。取得の際は座学研修及び修了試験、体験乗船研修も必要となります。2014年度のクルーズコンサルタント合格者は669名で合格率は46.8%となっており、必要資格と研修が課された上に、試験で半分程度に削られてしまう厳しいものとなっています。その先にあるクルーズマスターの受験資格は満35歳以上でクルーズの企画や販売、啓蒙活動などに深く関わる業務経験があり、異なるグレードのクルーズ船にそれぞれ複数回以上の乗船経験があるなど、より高いハードルとなっています。受験資格を得るだけでも大変ですが、そこから座学研修、修了試験および小論文の提出を経て合否が判定されます。クルーズマスターになると無期限の認定証が渡されます。これをもって申請すれば、ようやくテーマスペシャリスト(クルーズ)の資格を得ることが出来ます。ただし前述のとおりテーマスペシャリストの認定受付はすでに終了していますが、クルーズマスター制度は継続しています。同認定者は2017年までの累計でわずか60名しか出ておらず、各回に数名程度しか選ばれないため、合格者本人だけでなく、所属する旅行会社にとっても栄誉なこととなります。
世界遺産スペシャリストについては、旅行業で働いており、総合旅行業務取扱管理者などの資格を持っていることに加え、世界遺産アカデミー(NPO法人)が主催し文科省が後援する「世界遺産検定」で1級以上(最高位はマイスター)の資格を持つことが条件です。さらに過去5年間に世界各地の世界遺産を3ヶ所以上訪問した経歴が必要です。世界遺産検定は2006年に始まり延べ11万人の認定者が居ますが、1級は出題範囲が広く、合格率は20%程度と狭くなっています。試験はマークシート式ですが、マイスター試験は記述形式となります。1978年に始まった世界遺産制度は登録数が年々増え続け、2018年では1,092ヶ所に上り、出題される問題の情報密度も増えつつあります。こちらもスペシャリストとしての認定受付自体は終了していますが、検定は今後も継続されます。
このように、クルーズや世界遺産についてのテーマをそれぞれ深く学び、実地での経験と重ねることで、渡航地や登録エリアの知識だけでなく、歴史や宗教のバックグラウンドも交えて立体的な理解となって定着しますし、それによりお客の希望に応じたテーマを提案するスキルがより上達するでしょう。テーマスペシャリストとしての認定自体は終了しましたが、クルーズマスターや世界遺産検定1級を目指して知識と経験を磨くことは旅行業で働く人のモチベーション維持やキャリアアップにも役立っています。なお、現在ではテーマスペシャリストに代わり、世界を8つのエリアに分けてそれぞれの地域毎の観光や地理情報を問うエリアスペシャリストの認定制度が行われています。より多くの旅行業務に関わる人達に受験機会を与え、接客や販売に役立ててもらおうという狙いです。
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