旅行会社があらかじめ旅行の日程および訪問地、交通手段や宿泊場所などの旅行計画と旅行代金を定め、パンフレットやインターネットを通じて旅行客を募集して実施する、一般的にパッケージツアーもしくはパック旅行と呼ばれる旅行を「募集型企画旅行」といいます。
旅行会社がパンフレットやインターネットのサイトを作成するなどの方法で参加者を募集したものは、1名参加のフリープランであっても、添乗員が付く大人数の団体ツアーであってもすべて募集型企画旅行になります。
募集型企画旅行の場合、あらかじめ旅行会社側で最少催行人員を設定している場合が普通で、参加申込者が最少催行人員に達しなかった場合は、旅行会社は旅行開始前の契約解除という形を取ることで、企画をキャンセルすることが可能です。
募集型企画旅行を含む企画旅行とよばれる契約形態の場合、旅行会社には、自社が作成した旅行計画に基づき、交通機関、宿泊機関等の手配を請負い、可能な限り当初の計画通りにサービスを提供しなければならないという旅程管理の義務を負うこととなり、旅程に重要な変更が生じた場合は、所定の変更補償金を参加者に支払うという旅程保証の義務、および旅行中に不測の突発事故が起きた場合、参加者がその生命、身体又は手荷物に被った一定の損害について、所定の額の補償金および見舞金が支払われるという特別補償の義務が課せられており、旅行客は手厚い保護のもと、旅行に参加することになります。
旅行業法にもとづいた旅行の契約形態には、企画旅行のほか手配旅行がありますが、手配旅行は、旅行客の委託により旅行会社が交通機関やホテル、その他のサービスを、代理、媒介または取次という形で手配するという契約の形態で、旅行会社が正常に手配を行った時点で、旅行会社は旅行客に対する契約上の義務を完了したことになり、よって、たとえば満室などでホテルが取れない場合であっても手配手数料（旅行業務取扱料金）は発生し、また旅行中のトラブルなどに関しても旅行会社は一切関与せず、旅行客が自分の責任において対処することになり、もちろん旅行会社による補償制度の適用もありません。
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