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クルーズ船の仕事内容/スタッフとして働く方法/給料(年収)

この記事の見出し

クルーズ船(客船)のクルー(乗務員、乗組員)の種類

クルーズ船とは長期間にわたって豪華客船で海上を旅するための船で、どれも大型の船が使われます。寄港地につくまでに船の旅を楽しめるように、映画館やレストラン、ダンスホール、そしてプールなど様々なアクティビティが楽しめる旅の手段となっています。

クルーズ船(客船)のオフィサー

オフィサーとは、船の運航全般に携わる上級役職を意味します。操舵室で航路管理を行うデッキ部や、エンジニア部がこれにあたり、クルーや乗客を含め、船に乗る全員の安全な航海に対する責任を負っています。

クルーズ船(客船)のスタッフ

スタッフ(クルーズスタッフ)とは船内イベントやパーティを企画、進行し、乗客と歌ったり踊ったりして船内生活を盛り上げる、いわばクルーズの顔とも言うべき役職です。乗客との接点も最も多く、常にプロフェッショナルとして船上のエンターテイメントを提供します。

クルーズ船(客船)のクルー

クルーとは乗組員全員のことを指します。クルーズ船には上記のオフィサーとクルーズスタッフに加え、パーサー(ホテルのフロントデスクにあたる役職)、客室清掃クルー、レストランクルー、バークルー、ショップクルー、ダンサーやシンガー、バンド、カジノクルー、ショアエクスカーション(寄港地ツアー)クルー、医師、ナース、フォトグラファー、美容師・ネイリスト、マッサージ・スパクルー、ユーススタッフ(保育士)、アートクルー、セキュリティガードなど、乗客の目に触れる役職から、調理クルーや舞台技術クルー、IT部、出版(船内新聞)・印刷部、ランドリークルー、皿洗いクルー、花係などといった、実に生活のすべてに関わる仕事が存在します。クルーズ船では、こうした船内の業務に従事する乗組員全員が「クルー」と呼ばれています。

クルーズ船を使ったホテルシップとは?

2018年6月、クルーズファンと業界を大いに賑わせるニュースがJTBより発表されました。2020年の東京オリンピックに向けた「ホテルシップ」プロジェクトです。かねてより懸念されていた宿泊地不足に対し政府が打ち出したのは、海外クルーズ船を港に長期停泊させ、洋上ホテルとして開放する計画でした。ホテルシップは近年のオリンピック(リオ、ソチ、ロンドン、バンクーバー)やパラリンピックにおいても国際的な実績があり、実は日本でも1964年の東京オリンピックや1989年の横浜博覧会においてすでに実施されています。それから30年経ったいま、クルーズへの関心と普及が高まりつつあるこのタイミングで、ホテルシップを再度実現させるべくさまざまな法規制の調整が急がれています。日本を代表する港である横浜港には、米国プリンセス・クルーズ社のサン・プリンセス号が、東京港にはMSCクルーズ社のMSCリリカ号が停泊する予定で、他にも川崎港と木更津港の2港が同様に準備を進めています。18日間のサン・プリンセス号チャーターを手がけるJTBは、今回のホテルシップの実施が大会後の有益な遺産(レガシー)となり、日本で今後行われる世界規模のイベントにおいても受け継がれていく基盤となることを期待しています。海外に向けた日本の港の宣伝、そして今後の日本のクルーズ市場を大きく盛り上げるきっかけとなりうるこのホテルシップ計画は、2020年の東京オリンピックにおいて、最も注目すべきプロジェクトの1つです。

クルーズ船(客船)仕事内容/給料(年収)

クルーズ船(客船)の仕事とは?

近年、日本の至る所で見かけるようになったクルーズ船の広告。格式高い伝統の「豪華客船」のイメージを覆すカジュアルな外国籍の船が日本の港を次々と開拓し、同時に新たな雇用も創出されてきました。「洋上の動くホテル」と形容されるクルーズ船では、クルーと呼ばれる乗組員たちが実に多様な職務を担っています。一口にクルーズ船の仕事と言っても、国内企業と海外企業では、船の文化も規模も、航路も、乗客の国籍も異なり、求められる人材像も異なります。雇用形態や給与の違いも大きいため、予めそれぞれの長所と短所を知っておくことが大切です。

 

クルーズ船(客船)の仕事内容と職種

クルーズ船は動くホテルと形容されることがあります。乗客にとっては数日間の休暇を過ごす居住環境となるため、ホテル以上に、暮らしに関わるありとあらゆる職種がそこにはあります。国内、海外企業ともに仕事の内容は大きく変わりませんが、部署ごとの仕事の線引きが企業によって異なります。例えば、大型の船を扱う海外企業は役職がかなり細分化されているのに対し、一部の国内企業では、客室清掃とレストラン給仕を同一の部署(「ホテルサービス部門」)が担当していることがあります。

クルーズ船(客船)のオフィサーの仕事で働く

オフィサーは船の安心、安全な運航全般に携わる上級の技術役職です。実際に操舵室で航行管理を行うデッキ部やエンジニア部門がこれにあたり、その証として、制服の両肩にランクを示す1〜4本のストライプ(肩章)を着けています。キャプテン(船長、マスター)およびチーフエンジニアが最高位である4本ストライプを身に着けており、以下ランクに応じて本数が決まっています。具体的な仕事として、航路管理に関する業務はもちろんのこと、火事や台風などの災害時対応、セキュリティ関連の全責任を担うのもこのオフィサー職です。特に、キャプテンは船内の絶対的な最高責任者を務めており、クルーズ中の規則に反して安全な渡航を阻害する者がいれば、それがたとえ乗客であっても、彼らを下船させる権限を有しています。オフィサー職に就くためには、養成学校や専門学校などでしかるべき教育を受け、高いスキルと知識を身につける必要があります。他の一般的な役職とは採用の手口も異なり(中途採用不可など)、見習いとしてスタートしてもかなりの高給が望める役職です。

クルーズ船(客船)のクルーズスタッフの仕事で働く

クルーズスタッフの代表的な仕事は、日々の船内イベントやパーティの企画とファシリテーションであり、プロのエンターテイナーとして乗客とともにクルーズを盛り上げるのが彼らの役目です。ただし、一口に船内イベントといってもその種類は多岐に渡り、ズンバダンスレッスンから小物作り教室、乗客コーラスの主催、各種ショーやスポーツ大会の司会進行、船内ツアーの実施など実にさまざまです。特に、終日後悔日には1日中乗客を退屈させないよう、早朝から深夜まで船内の至るところでイベントを開催します。また、クルーズ初日には手本を示しながら、乗客の避難訓練を主導するのも仕事の1つです。企画力やスケジュール管理力、アクティブさと体力はもちろんのこと、乗客のお出迎えから見送りに至るまで、「クルーズの顔」として船上のエンターテイメントを提供し続ける愛嬌と精神力が求められます。

クルーズ船(客船)のレストランウェイターの仕事で働く

乗客にとって船内の食事は大きな楽しみのひとつですが、給仕を担うウェイター職は、クルーズ船の仕事の中でも最大級の従業員数を誇る花形役職です。下位のビュッフェスチュワード(職位名は企業による)から上位のウェイターまで複数のランクがあり、経験によってランクと配属先のレストランが決まります。企業によっては、ワインスチュワードやソムリエを別に採用しているところもあります。ビュッフェスチュワードの主な仕事内容は、ビュッフェエリアでの飲料サービスや、テーブルセッティングと片付け、またはルームサービス業務などです。専門性を発揮しにくいため、給料も最低保証月収US717ドル、平均US1,000ドル程度とかなり安いです。経験と知識を磨き、晴れてジュニアウェイター(職位名は企業による)に昇格してからは、ダイニングルームでテーブルを担当することができるようになります。乗客にとっては、毎晩の給仕を担当するウェイターの良し悪しはクルーズの良し悪しを左右するほど重要です。乗客をよく理解し、一人一人に合わせたサービスの提供を心がけることで、チップとして頑張りが還元されることもあります。ランクが上がれば給料も上がり、一人前のウェイターとなればチップを稼ぎやすい職種ですので、粘り強く頑張れる方が成功できる環境だと言えます。長時間勤務をこなす忍耐力や、知識に裏付けられたサービス精神、同僚クルーや乗客との高いコミュニケーション能力、時に重い皿を何枚も重ねて運ぶ体力が求められる職種です。

クルーズ船(客船)のフォトグラファー(カメラマン)の仕事で働く

クルーズフォトグラファーの主な仕事内容は、乗客を様々な現場で撮影し、写真を現像、展示して下船前に販売することです。月収は約US1,200ドルと平均程度で、プロとしての経験は国内、海外企業ともに問われていません。ただし一眼レフとデジタルカメラの一通りの知識や、業界の一般的な修正・編集ソフト(Adobe Illustrator、Photoshop Lightroom、Capture Oneなど) が使えること、照明機材についてある程度理解していることなどが求められます。企業によってはスナップ写真サービスだけでなく、有料の記念撮影スタジオを設けているところもありますので、もちろん知識や経験も活かせる環境です。普通のフォトグラファーの仕事と異なるのは、言語スキルが必須であることです。撮影の場面は初日の乗船直前フォトに始まり、各船内イベント、全ての寄港地のギャングウェイ(乗下船用出入り口)、フォーマルナイトの食事の席など様々です。思い出の一枚として写真を気に入ってもらい、最終的に購入に繋げるには、どんな環境においてもフレンドリーかつこなれた声がけで、素早く乗客の表情を引き出すスキルが求められます。クルーズ船のフォトグラファーとして、海外企業では英語と必須条件とするだけでなく、その他乗客の国籍や寄港地に応じた諸言語のスキルを優遇対象としているところもあります。他にもギャングウェイで着ぐるみを着たり、コスプレで撮影を盛り上げたりするのもフォトグラファーの役目です。下船時間が早い日には早朝から準備を始め、イベント時には撤収作業が深夜まで続く日もあります。テクニカルな内容は仕事を通して学ぶことができますが、時に不規則なスケジュールに対応できる柔軟性と体力、チームで働く協調性、そして高いセールステクニックが求められる仕事です。どんどん現場の雰囲気やコツを掴んでいける、前向きな方が適しています。

クルーズ船(客船)の美容師の仕事で働く

クルーズの仕事の中には、国内、海外企業ともに外部に委託している職種がありますが、美容師もそのうちの1つです。採用ルートは一般的なその他役職とは少々異なり、応募先は外部委託企業となります。まずは実技テストと言語テストに合格する必要があり、その後、ビザなどの必要書類を用意して健康診断を受けます。さらに指定の研修(海外の場合あり)を受け、これを修了してようやく乗船という流れになります。船上での業務内容は基本的に陸と同じで、美容院での施術とプロモーションが主な内容です。求められるのは美容師免許と最低6ヶ月以上の実務経験のみですが、実際にはカット、カラー、セットなど、美容師としての一通りのスキルを備えている必要があります。終日航海日には船内の至るところにブースを構えてプロモーション活動を行うため、勤務時間も長くなりますが、寄港日には比較的にまとまった自由時間が与えられます。セールスの業績が自由時間の長さに反映されることもあり、美容師としての技術的なスキルだけでなく、柔軟な接客センスも重要なポイントとなります。

クルーズ船(客船)のインターナショナルホストの仕事で働く

近年、市場の開拓に伴う乗客の多様化により、海外企業で「インターナショナルホスト」の求人募集を見かけることがあります。英語を基本とする船内環境において、非英語話者の乗客にも対等のサービスを提供することを目的に創設された役職であり、名目上はそのような乗客のホストとして船内で通訳や翻訳業務を行う役職です。言語や考え方が異なる乗客と会社の間の窓口を務め、その仲介を1名〜少人数でこなす非常にやりがいのある仕事ですが、役職の性質上業務の具体的な線引きが難しく、仕事内容が多岐にわたることもあります。日本や中国のようなアジア諸国や、デンマークやスウェーデン、ノルウェーなどのスカンジナビア諸国を対象に設けられている限定的な役職です。

クルーズ船(客船)の仕事のやりがいや大変なこと

クルーズ船の仕事はその勤務時間と拘束時間の長さから、体力的にも精神的にも大変な仕事です。1日の勤務時間は国内企業で8時間程度、海外企業では役職によって1日10時間〜13時間の勤務になることもありますが、乗船期間を終了するまでの数ヶ月間、終日のお休みは1日もありません(交代で4時間程度のタイムオフあり)。国内企業なら約4ヶ月間、海外企業なら半年間ほど、まとまった休みなく働くことになりますので、身体、精神ともに上手く自己管理ができる方が向いている仕事です(実際に、海外企業では初乗船でギブアップし、契約の途中で帰国するクルーもいるほどです)。乗船期間後にはどの企業も約2〜3ヶ月の休暇(「バケーション」)を与えています。こうしてまとまった勤務期間と休暇を繰り返しながら、経験とキャリアを積んでいくのがクルーズ船の仕事の特徴です。

クルーズ船(客船)の仕事の大変なこと

特に海外クルーズ企業で働く上で大変なことは、家族と過ごす時間を大きく犠牲にしなければならないことです。例えば長い乗船期間中に、母国にいる家族の身に何か起こり、途中で下船する必要が発生したとします。エリアや渡航スケジュールにもよりますが、基本的に船は常に航行しています。下船の許可を取りながら最寄りの港に着くのを待ち、その後飛行機を乗り継いで家族の元へと戻るまでには、実に数日間を要します。緊急性の高い事態には間に合わないこともあるでしょう。また、小さな子どもの成長を側で見届けられないと嘆くクルーもたくさんいます。

クルーズ船(客船)の仕事のやりがい

クルーズ船の仕事は一生ものの経験を伴う素晴らしい仕事ですが、乗船生活は楽しいだけでは決してなく、時に一生後悔するような可能性を孕む大変な仕事です。特に家族との時間を犠牲にするという概念は、海外を渡航するクルーなら誰しも持つものであり、全員がそれぞれの覚悟を胸に仕事に従事していることを忘れてはならないでしょう。

クルーズ船(客船)のスタッフの給料(年収)

クルーズ船の仕事は、正社員(海上職または陸上職)あるいは契約社員(海上職)の2つに分類されます。国内企業か海外企業によって雇用形態は異なり、また陸上社員か海上社員かによって給与や年収も様々です。

クルーズ船(客船)のスタッフの給料(年収)の平均はどれくらい

国内企業の場合は大卒人材の初任給が陸上職(主にクルーズ旅行の企画や手配関連、販売代理店などの総合職)で月収約21万円弱、海上職で平均約28万円です(基本給約18万円、乗船中約33万円、一律諸手当含む)。いずれも年2回の賞与や退職金制度が完備されており、福利厚生はかなり充実しています(参考:「飛鳥クルーズ」ホームページ)。

海外企業の陸上職では本社のアナリストで年収約600万円、エンジニアで850〜950万円、シニアエンジニアやマネージャーで1000万円+となります(参考:求人サイト”glassdoor” Royal Caribbean Cruises社)。こちらも同様に各種保険や退職金制度、有給休暇、育児休暇等の福利厚生を完備しています。

クルーズ船(客船)のスタッフの給料(年収)は契約社員だとどれくらい

国内企業はパート・アルバイトの採用を行っていませんが、陸上職を希望する場合は、就職してからはじめの2年間は契約社員として勤務することになります。なお美容師やスパなど一部のクルーは国内、海外ともに外部委託契約となりますので、給与は契約会社に準じます。一例として国内の委託企業(飛鳥IIに派遣)で月収18.5万円〜、海外の委託企業(Princess Cruise社等に派遣)で月収約8万円〜12万円です。

海外企業(海上職)の場合は職種とランクによって異なります。専門性の高さに応じて給料も高くなる傾向にありますが、仕事の難易度や拘束時間の長さとは比例しません。上級職や技術職でなければ、平均月収はパーサーでUS1,400ドル〜、その他はUS1,100〜1,200ドルほどですが、一部カジノクルーやウェイターなどチップが見込める役職においては、クルーズによって+数百ドル上乗せされることもあります。金額としてはそれでも日本の初任給よりかなり低いですが、乗船期間中の衣(制服)食住は会社負担のため、基本的な生活費がほとんどありません。支出の機会といえば、たまの寄港地散策やクルー専用バー、売店、船内衛星wifiの利用料ほどですので、自分次第でいくらでも貯金することができる環境です。

クルーズ船(客船)の仕事の勤務形態や働き方

クルーズ船(客船)の仕事の勤務時間(労働時間)・休憩

陸上と同様、クルーズ船の仕事のスケジュールも職種によってさまざまです。特に、海外の大型船は数年に一度のドライドック(1つの港に10日間〜15日間ほど停泊し、船全体のメンテナンスや改修作業を行うこと)でもない限り、常に乗客を乗せて航行しています。国内企業の多くは1日合計8時間の勤務シフトを基本としますが、海外企業では約10〜13時間と長くなります(定期的なデイオフの日で1日8時間ほど)。特に忙しいのは終日航海日で、この日は全ての乗客が船内で丸1日を過ごすためどの部署もフル稼働となり、結果として勤務時間が長くなることが多いです。デイオフが捻出されるのは基本的に寄港日で、クルーはこの数時間を利用して寄港地を探索したり、専用のプールやジムで息抜きをしたりしています。

クルーズ船(客船)の仕事に深夜の仕事や残業はあるの?仮眠はとれる?

3分でも時間があれば横になる!というクルーもいるほど、長期の仕事をこなすクルーにとって仮眠は重要です。ただし、実際に仮眠を取れるかどうかは勤務スケジュール次第です。シフトが朝5時半〜8時半、11時〜14時、16時〜21時の3回ならば休憩時間が確保できますが、9時半〜15時、16時〜21時の場合は間の1時間で食事をし、着替えを済ませて次のシフトに向かわなければなりません。部署によっては、このように複数のスケジュールを交代で担っている場合があります。

また、深夜の仕事(「ナイトシフト」)を任うクルーもいます。主にテクニカル系のクルーが多いですが、接客部門でもパーサーやレストラン(ビュッフェ)、バー、ルームサービスなどにナイトシフトが存在します。周囲のキャビンで暮らすクルーと真逆の生活をするのは楽だとは言えませんが、日中に外出できる機会が取りやすいという利点もあります。

残業は部署によって、必要に応じて交代で行っています。給料は職位に応じて全員一律のため、これに対して残業代が別に支給されることはありません(もっとも、クルー同士で任意の代行ビジネスを行う場合は別ですが)。

クルーズ船(客船)の仕事の休み(休暇)と乗船期間

クルーズ船の仕事(海上職)では、クルーはそれぞれ異なる乗船期間に従って働いており、その乗船期間以外を休暇としています。国内企業の場合は有給ですが、海外企業(契約社員)の場合は無給休暇となるのが一般的です。乗船期間の長さは役職や位、また国籍によっても異なります。国内企業であれば3ヶ月〜5ヶ月ですが、海外企業であればキャプテンなどの上位職のみ約3ヶ月間、それ以外は国籍によって半年間〜10ヶ月と長期になります(日本国籍のクルーは半年前後)。乗船後に本人の希望で契約を延長することもできますが、最大何ヶ月間連続乗船できるかは各国の法の定めるところによります。休暇期間は国内、海外ともに2〜3ヶ月が基本です。海外企業では欠員が出た場合などに緊急で乗船募集がかかる場合もありますが、対応は任意です。

クルーズ船(客船)の仕事の雇用形態

まれに海外企業の一部で学生対象の夏季アルバイトを採用することがありますが、それ以外では国内企業ならば正社員(陸上職または海上職)か契約社員(海上職)、海外企業ならば契約社員(海上職)が基本です。国内企業では海上職を希望する場合のみ、はじめの2年間を契約社員として勤務し、その後本人の希望・適性・勤務実績を踏まえて正社員への切り替えが行われます。

形態 アルバイト・パート 契約社員 派遣社員 正社員
募集 まれにあり(海外のみ) あり なし あり

アラスカ航行を行う海外企業の一部では、繁忙期の人手不足を学生対象の夏季アルバイトで補うことがあります。彼らはレストランサービスから調理、客室係、ユーススタッフ、あるいは陸上サポートなど、さまざまな仕事を担当します。国内企業では、アルバイトを募集することはありません。

クルーズ船(客船)の仕事に就職・転職するための方法や求人情報や募集の探し方を教えて

クルーズ船の仕事で働くのに年齢制限や国籍の制限はあるの?

クルーズ船で働くためには、いくつかクリアすべき制限があります。まず、年齢制限は国内企業では応募自体に設けられていませんが、海外企業では原則21歳以上と定められています(エンターテイナーは18歳以上など一部例外あり)。ただし上限に関する規定は明記されておらず、実際に船上で20年のキャリアを積み、40歳を超えて現役で働いているクルーもたくさんいます。

身体的な制限に関しては、国際海事法による健康基準が存在し、全てのクルーは2年に1度の健康診断が義務付けられています。乗船許可を取得、あるいは更新するためには、会社指定のクリニックで診断を受け、診断書を提出することが求められます。基本的には、日常的な仕事内容や緊急時対応への適性判断を目的とした基準ですが、一例として肥満指数(BMI)に関する制限があります。そのほか、乗船中に妊娠が発覚したり、業務履行不可の怪我を負ったりした場合もこの健康基準を満たさないものと判断され、契約の途中でも下船の指示が出ることがあります。なお、国籍に関する制限はどの企業も明らかにしていません。

クルーズの仕事に採用されるのに英語や中国語はできないとダメなの?就職に有利なスキル・業界経験や資格はあるの?

クルーズ船で仕事をするには、英語は必要不可欠です。乗客や同僚とのコミュニケーションも英語で行われるため、乗船中にはむしろ日本語を話す機会はほとんどありません。緊急時の対応に関する情報や、船内アナウンスなども全て英語で伝達されます。仕事で使う表現は実際に仕事を通して身につけることも多いですが、それ以前に、数ヶ月間自分の身を置く環境の共通言語という意味で、基礎的な英語力は必須です。海外企業の場合はもちろん、面接も英語で行われます。国内企業の場合は、他のクルーとのコミュニケーションに英語能力が必要になることがあります。目安として、ホテルサービスクルーで日常会話程度(TOEIC600)とされていますが(「にっぽん丸−採用FAQ」ホームページより)、パーサー職や海外企業にチャレンジしたい方は、さらに高いレベルの英語力が求められます。

近年、クルーズ業界ではどの海外企業も競ってアジア市場を開拓しており、もともと持つ日本語能力が強力なコンピテンシーとして優遇されることがあります。乗客のほとんどが日本人という環境は、今や国内企業のクルーズに限ったことではありません。この業界においては、ある程度の英語力を身につけておけば、仕事を得るチャンスは一気に広がります。

2014年頃以降は、中国市場に進出する動きが世界で盛んになり、中国は一時最も注目を集める熱い市場でした。複数の企業が続々と中国向けの船を発表し、中国語サービスの需要が一気に高まったため、求人情報にそれまで掲げられていた「日本語話者優遇」の一文が「中国語話者優遇」に変わった時期もありました。その後、2018年頃からは一時激しかった中国市場開拓も落ち着きを見せ、さまざまな企業が撤退や戦略調整を行っています。クルーズ船のクルーとしては扱える言語の数は多いほど有力ですが、日本人クルーとしてとにかく1つ外国語スキルを磨くのであれば、まずは英語を優先して間違いありません。言語スキル以外は、それぞれの役職に応じた専門知識や経験が問われます。海外企業の求人募集に挑戦する前に資格を取るのであれば、ある程度国際的な認知度のある資格に挑戦すると良いでしょう。国内企業の陸上職や、海上職の接客部門を狙う場合は、総合・国内旅行業務取扱管理者資格は取っておいて損はありません。

面接で志望動機を聞かれたりしたときや、履歴書や職務経歴書作成のコツはある?

希望役職の専門性と言語スキルをアピールしたら、今度は志望動機です。ターゲットとなる市場や乗客の国籍の違いから、国内企業を狙うか海外企業を狙うかによって、人間的な資質面での求められるポイントが少し異なります。国内企業の接客部門では、日本語の美しさや伝統的なサービスを尊重する精神が評価されますが、海外企業で第一に求められるのは長期勤務への耐性と国際規模の協調性です。いかに未知のストレスとうまく付き合っていくつもりなのか、継続的な乗船勤務が可能なのかどうかをしっかりと面接で伝えましょう。過去に留学やワーキングホリデーなどの国際経験がある方は、その経験を仕事や船内生活にどう活かしたいのか、具体的な考えを述べてアピールしましょう。自分がクルーズの仕事で何をしたいのかをはっきりと述べられるようになれば、おのずと挑戦すべき企業も見えてきます。「海外で働きたかったのに日本の港ばかり回っている」、「半年間の勤務が長くて辛い」、「もっと収入を期待していた」など後々後悔することのないよう、各企業と自身の適性についてしっかりと理解し、自分の言葉で説明できるようにしておきましょう。

クルーズの仕事の求人募集や就職・転職情報はどうやって探せばいいの?

現在はインターネットさえあれば、求人情報の収集に困ることはありません。日本のホテル求人情報サイト経由であれば、情報収集も連絡のやり取りも日本語で行えるため簡単です。ただし、企業の選択肢が限られることは念頭に置いておくべきでしょう。国内には片手で数えられるほどしかないクルーズ企業ですが、世界には数十社と存在します。企業によっては日本語話者を優遇採用の対象としているところもあり、仕事のチャンスは企業の数だけあります。海外企業のサイトは求人募集リンクを貼っている場合が多く(”Career”、“Recruit”等)、企業や船の雰囲気と要件を掴んでそのまま応募できる気軽さも魅力です。面接はスカイプ等を使用することが多いため、予めアカウントを用意しておくと便利です。なお、ほとんどの役職は募集さえあれば新卒(定期)採用、中途(キャリア)採用問わず挑戦することができますが、船の運航に関わるデッキ部やエンジニア部などのオフィサー職は中途採用の対象外となり、養成学校を経由して採用募集の通知を受けるのが一般的です。それ以外の役職であれば、企業ホームページにて随時募集要項を確認できます。特に国内企業は競争率が高いため、狙っている役職があればこまめにチェックすることが肝心です。

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