ホテルの第一印象を左右する大事な部署である予約。ホテルにとっては利益に繋がる重要な部署で、ホテルの花形業務とも言えます。本記事ではホテルの予約の仕事に就くためのプロセスや仕事内容やお給料などを詳しくご紹介致します。
ホテルの予約センター(予約係、予約課)の仕事
予約の仕事内容は、宿泊予約や宴会・会議等の予約を受けることで、ご利用の日程や時間、ご要望をお聞きし、お部屋や会場を手配する仕事です。具体的には、Webサイトや電話、FAX等からの予約内容をパソコンで空き状況を確認しながら入力していきます。
業務の場所は予約センター等の事務所内となりますが、実際にお会いして会場やお部屋を案内しながら打ち合わせをすることもあります。
ほかにも、旅行会社・エージェントや添乗員と連絡を取りながら調整をします。
ホテルの予約センター(予約係、予約課)の仕事の役割
予約の役割は大きく分けて2つあります。
1つ目は個人のお客様や旅行会社からの予約を受け、稼働率と利益率を上げること。要するに予約を受け利益に繋げることが第一の役割です。
一言に予約と言っても簡単ではなく、予約の段階でクレームになるようなことがないよう、お客様がその予約で安心できるようにしなければなりません。まずはお客様からの予約受付をスムーズに済ませられること。電話を受けた時に時間がかかりお待たせしてしまったりしては、第一印象が台無しです。お客様はどのような目的でご利用されるのか、どのようなご利用方法が的確なのかを瞬時に判断して提案することも大切です。常連のお客様であれば、いつもの予約内容や注意する点等を顧客データベースに入力しておくなどして素早く丁寧に確実にご案内ができるようにする等の工夫も必要です。
時にはサプライズを頼まれることもありますが、お客様の思い出作りのお手伝いとしてご要望にお応えできるよう、できる限りのことをお受けすることもあります。
2つ目の予約の役割は、他部署とコミュニケーションを取り、受けた予約内容を確実に引き継いで、お客様の満足度を上げること。
スムーズにお客様をご案内できるように予約時にできるだけ詳細をお聞きし細部まで確実に伝達をしておくことはクレームを避け、お客様にご満足いただく上で重要な役割となります。あやふやな予約では、到着後のお客様への対応もあやふやになってしまいかねません。ご到着の時間、お荷物は先に届くことになっているのかどうか、駐車場は必要かなど予約を受けた時の細かい内容を他の誰が見てもわかるように準備しておくことは予約として必ずしなければならない役目となります。
他の部署とのコミュニケーションを大切にし、『伝達されていなかった』や『伝達されていたが(お客様が)思っていた内容と違った』など、起こりがちな伝達ミスがないようにすることが重要です。
ホテルの予約センター(予約係、予約課)の具体的な仕事内容
ホテルの宿泊予約の仕事内容は空室状況の確認と予約の入力作業があります。宿泊予約の申込みはWebサイトやFAXなどから入ってきたり、電話や対面でご要望をお聞きしながら受け付けることもあります。順に入力してお部屋を押さえていく業務となります。
予約の仕事内容は、宿泊予約だけではなく、客室料金の説明、レストランや食事の内容、館内の施設や備品等の説明をすることや、館内だけでなく近くの観光施設や距離・金額など様々な質問に対応することも予約の業務となっています。
注意しなければならないのは、電話での宿泊予約などです。電話で予約を受ける時にはお互いの顔が見えません。ご要望をよく聞き、それに応じた予約を安心して任せて頂けるよう声や話し方に注意して予約を受けます。ご希望通りのお部屋が用意できない場合にも、お客様を失望させないようなご提案をしたり、またの機会に予約を頂けるよう丁寧にお断りをします。
団体の場合は、お部屋割りを作成して誰がどの部屋に入るのかの確認、貸切バス等をご利用の場合はバスの駐車場や運転手用の客室、到着時刻、食事の有無等、一言で宿泊予約と言っても細かな気配りが必要な業務です。
また、宴会・会議の予約では、必要に応じた広さの会場を時間帯で押さえ、人数、料理の金額、テーブル席をいくつ作るか、会議の場合に持込み機器はあるのか、ホテル側で用意する機材等はあるかなど打ち合わせることが多くあります。実際に会場を見学にいらっしゃる場合もあります。会議の後に宴会を行い、そのまま宿泊という流れの予約も多いため、何度も連絡を取り予約を確定させていくことになります。
フロントや宴会担当、レストランとも連携を取り、お客様に満足していただけるよう手配することが予約としての大切な業務となります。
ホテルの予約センター(予約係、予約課)の給料(年収)
ホテルの予約センター(予約係、予約課)の給料(年収)はどのくらい?
予約の年収は平均すると、260万円~420万円程が一般的なようです。予約の仕事はアルバイト・パートでの募集が多いため、他の職種と比べると全体の平均年収が下がってしまう原因となっています。
アルバイト・パートの給料は正社員の月収を時給換算したものと比べると低く設定されており、賞与が少なかったり無い場合もありますので、200万円台前半が多いようです。正社員の年収は平均300万円~400万円台が多いことになります。
それでは予約の給料やボーナスの詳しい金額などについて見てみましょう。
年収 | 266万円~420万円程度 |
月収・月給 | 19万円~28万円程度 ※賞与は別 |
日給 | 9,500円~14,000円程度 ※一か月あたり20日働いた場合で計算 |
時給 | 1,187円~1,750円程度 ※一日あたり8時間働いた場合で計算 |
2019年3月現在、大手就職・転職サイトで募集されている予約の求人の推定年収を参考にすると200万円台がもっとも多く、募集の73%を占めています。ついで300万円台が20%、400万円台以上が7%となっており、それほど高い年収ではないと言えます。
ホテルの規模に寄っても月収・年収が変わりますが、収入だけではなく色々な角度から見て自分に合った、自分の目指す仕事のできるホテルを探すと良いでしょう。
ホテルの予約センター(予約係、予約課)の手当(深夜・残業など)/賞与・ボーナス
予約の給料には時給換算した金額から計算した額の残業手当がつきます。
ボーナスは夏・冬合計で月収の2~3か月分を支給されるところが多いようです。時給で雇われているアルバイトやパートにも賞与を出しているところもあります。そのほか業績に合わせ、決算賞与が出る場合もあるようです。
フロントと兼任の場合以外は深夜業務がないため深夜手当はありません。お盆やお正月に出勤した場合の大入手当など他にも様々な手当の出るホテルもあるようです。
ホテルの予約センター(予約係、予約課)の勤務時間/休憩/残業
ホテルの予約の業務は電話やFAX、または対面となりますので、お客様や旅行会社に合わせた日勤での勤務形態となっています。求人サイトを見ても、概ね午前8時~午後7時までの間でシフト制となっているホテルが多いようです。
労働時間はパート・アルバイトで5~6時間、派遣・契約社員・正社員は8時間と、他の職種と同じような労働時間となっており、休憩時間は60分に設定されています。
予約担当者は数人いてお昼休みを交代で取るため、きっちり休めるようです。
ホテルの予約の仕事には残業もあります。終業間際に予約の電話を受けたり、急ぎで調整等の仕事がある場合です。
深夜業務に関しては、予約とフロントを兼務している場合を除き、深夜に入ったネットや電話・FAXでの予約は翌日に処理するため深夜の仕事はないと言ってよいでしょう。
ホテルの予約センター(予約係、予約課)の雇用形態
予約の求人は正社員や正社員以外等、様々な雇用形態で募集されています。正社員に就職する前に、学生でもアルバイトとして働いてみることもできます。
月収制や時給、フルタイムか短時間か等、ライフプランによっても働き方を選べます。パートから正社員になれることもあるので、色んな形態からチャレンジしてみましょう。
形態 | アルバイト・パート | 契約社員 | 派遣社員 | 正社員 |
募集 | あり | あり | あり | あり |
ホテルの予約センター(予約係、予約課)になるには
ホテルの予約センター(予約係、予約課)になるにはどうすればいいの?
ホテルの予約の求人は、新卒採用・中途採用・経験者の採用とどんな人でも募集がされており、採用のチャンスがあります。なので、ホテルの予約になるには新卒・中途に関わらず、まずホテルへ就職することです。アルバイトやパートから正社員へ登用されることも少なくありません。
まずは予約としての現場経験を積むことにより、リーダーからチーフ、マネージャーそして管理職へとキャリアステップが繋がります。
また、管理職より現場での予約業務に向いている場合は予約のスペシャリストとして長年勤めている人も多くいますし、予約経験を生かしてフロントや宴会係などへ転進する人もいます。
即戦力となる経験者はもちろん、経験はなくても英語や中国語など語学が堪能な方や、他業種で接客業の経験があり人と接することが好きでお客様に喜んでいただくことにやりがいを持てるような方など、未経験者でも積極的に募集し、採用しています。
新卒採用であればフレキシブルな対応力や、協調性、行動力などを持った人材を求めています。接客業ですので人柄の良さも重要なポイントとされています。
基本的な研修や先輩スタッフのサポートで、新卒・中途に関わらず入社後の努力でレベルアップを図ることができるのです。
新卒採用でホテルの予約センター(予約係、予約課)が募集されることはあるの?もしくは経験者や中途採用だけ?
ホテルの予約の求人は、新卒採用・中途採用・経験者の採用とどんな人でも募集がされており、採用のチャンスがあります。
即戦力となる経験者はもちろん、経験はなくても英語や中国語など語学が堪能な方や、他業種で接客業の経験があり人と接することが好きでお客様に喜んでいただくことにやりがいを持てるような方など、未経験者でも積極的に募集し、採用しています。
新卒採用であればフレキシブルな対応力や、協調性、行動力などを持った人材を求めています。接客業ですので人柄の良さも重要なポイントとされています。
基本的な研修や先輩スタッフのサポートで、新卒・中途に関わらず入社後の努力でレベルアップを図ることができるのです。
正社員以外でも求人は多く出ているため、予約として就職することができます。また、紹介予定派遣で入れば、正社員になることができるので、派遣会社を通して就職をするのも良い方法です。
子育て中などでも、短い時間でシフトを組んでもらう方法もあります。
ホテルの予約センター(予約係、予約課)になるのに必要なスキル/資格
ホテルの予約になるために必要な資格は特にありません。ホテルへの就職・転職をすること、そして予約の部署へ配属されることで予約の仕事をすることができます。
スキルアップすることは予約の仕事をしながらでも可能ですが、就職前にスクールに通い語学や接客マナー、パソコンなどを習得しておけば就職活動も有利となります。
ホテルの予約センター(予約係、予約課)のやりがい/大変なこと/向いてる人
就職してすぐは簡単な予約を受けますが、予約ができた段階でお客様は満足し、ありがとうと感謝していただくことも多くあり、はじめのうちから小さなやりがいを見つけられると思います。
団体予約など大きな仕事は面倒で細かな配慮も必要となりますが、お部屋割りが完成したときには達成感もあり、またお願いしますと言われたときには頑張って良かったと思えるでしょう。
電話の対応が主になるとはいえ、お客様に喜んでもらうことが好きな方に向いている仕事です。
ホテルの予約センター(予約係、予約課)の仕事に就職・転職するための方法や求人募集の探し方
就職活動では面接で緊張してしまうと思いますが、面接練習を何度も行うことで本番に強くなれます。面接では特に人柄や仕事への熱意・向き合い方、主体性や協調性があるかなども総合的に判断されますが、服装や髪型、必要書類の準備に最低限の注意を払い、自分自身を魅力的にアピールする場所と考えましょう。
どういった就職・転職情報が出ているのか、インターネットで検索したり、求人サイトに登録して情報を受け取ることで簡単に欲しい情報が手に入ります。色々な情報を知り、自分に合う職場をじっくり探しましょう!
ホテルの予約センター(予約係、予約課)の面接で志望動機を聞かれたりしたときや、履歴書や職務経歴書作成のコツ
面接では必ずといってよい程、志望動機を尋ねられます。面接官は、志望動機の内容と合わせて受け答えの表情や姿勢、ハキハキと話しができるかなども見ています。覚えてきた志望動機を難しい顔で答えるより、要点を覚えておき自分の言葉で思いを伝えるという気持ちで答える方が面接官への印象がより良く映るでしょう。
履歴書や職務経歴書も面接官に目を留めてもらえるように準備をする必要があります。
まず履歴書は必ず手書きで作成してください。文字は丁寧に書くこと。そして間違いのないように書くことです。間違えたら、もう一度書き直してください。
写真は顔が明るく見えるよう、髪を整えて表情も明るくした方が良いですが歯を見せるのは履歴書では不適切と思われがちですので口角を上げる程度の笑顔で撮る方が良いでしょう。
転職の方は、ホテルでの経験がない場合にも今までどんな仕事をしてきたのかを職務経歴書にまとめて提出しましょう。職務経歴書はパソコンで仕上げたほうが見やすく、またパソコン入力もできるというアピールにもなるのでおススメです!
ホテルの予約センター(予約係、予約課)の求人募集や就職・転職情報はどうやって探せばいいの?
ここでは就職・転職情報はどうやって探すのか、予約の求人募集の情報をご紹介します。
就職情報は大学や専門学校などのスクールに求人が来ます。また、合同説明会などで人材を探しているホテルも多くありますので、積極的に参加して数多くの情報を入手した方が就職に有利となるでしょう。
転職の場合には、ハローワークへ出向くでしょうが、ハローワークや求人サイトにはネットで検索できるサービスがありますので、いつでも探すことが可能です。雇用形態によって検索することができますし、希望の勤務地や給料等で絞込み検索ができるのも便利です。また、求人サイトに登録をすれば、希望の情報をメールで届けてくれるので、新着のチェックも簡単です。
ほかにも無料の求人誌はお店等に置いてありますので、特にアルバイト・パートの情報は手に入りやすくなっています。
また、就職したいと思っているホテルが決まっている場合は、ホテルのホームページに採用情報のページを設置されていますので直接連絡を取ることもできます。
就職・転職に生かせるよう、様々なルートで情報をキャッチしましょう。
ホテルの予約センターの仕事まとめ
あなたのなりたいと思うホテルの予約の仕事について、給料や仕事内容、求人情報などをご紹介してきました。やりがいを持って取り組める予約の仕事に就けるよう、情報をより多く集め、チャレンジしてみて下さい。
「長時間働いてるのに給料が上がらないあまりよくならない」、「体力的にも今の仕事はちょっとしんどい」、「このまま続けても将来が不安」、でも”どんな仕事だったら自分に向いているのかわからない”という悩みはありませんか?
もしそうなら、サービス業経験者が人材不足の今は転職市場では絶好のチャンスです!
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もちろん転職やお金が全てではありません。今いる環境や同僚なら長時間労働や低年収もガマンできるという考えもあります。
ただ、まだあんまり熱心に転職を考えたりはしてないけど、「一応、今の自分のキャリアだとて世の中的にはどの位に評価されるのか?年収・条件のアタリマエってどの程度なのか?は興味はある」、というのであれば情報収集するのは得はあっても損はないでしょう。
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