みなさんはホテルに宿泊したり、結婚式に参列した事がありますか?ホテルで華々しく活躍するスタッフを支えるのが人事の仕事です。ここでは、そんな人事の仕事について調べてみたいと思います。
ホテルの人事の仕事内容を教えて
ホテルの人事の仕事内容をざっくりいうと
ホテルの人事の仕事内容は人材の募集・育成・管理です。
ホテルでは、フロント係りをはじめ、客室部門、料理部門など仕事内容が多岐に渡るため、適正に応じた求人をすることが重要です。
社会情勢がめまぐるしく変化していく中で、顧客のニーズをとらえられるように、スタッフのスキルアップ研修を開催し、魅力ある人材を育成しています。
また、配置転換や人事評価を適正に行い、スタッフのモチベーションを高めています。
このように長期的・短期的な視点でスタッフをサポートすることが、ホテルの人事の仕事です。
人事ってどんな役割の仕事?
ホテルの人事は、ホテルで働くスタッフを支える役割を担っています。
研修会の開催などを通して、スタッフを育成していきますが、ずっと同じ部署にいては成長のスピードが遅くなることもあります。
そのため、定期的な異動や職種変更などの人事ローテーションを行うことによって、組織を活性化させているのです。
また、適正な評価を行い、実績に見合った給料・ボーナスを支給することによって、スタッフの意欲を高めています。
人事の仕事は、ホテルに来店するお客様との接点はありませんが、顧客に愛されるスタッフを育成することによって、多くの人に愛されるホテルを作りあげているのです。
ホテルの人事は具体的にどんな仕事や業務をするの?
ホテルの人事の仕事内容は大きく分けて3つあります。
人材の募集、育成、管理の仕事です。
人材の募集では、春に就職する新卒生の採用がおおきな仕事のひとつです。
求人から採用まで数ヶ月を費やし、ホテルのブランドイメージを背負って募集をかけ、人材を発掘します。採用者が決定したあかつきには、各部署の要望や年齢構成を考慮に入れて、数年、十数年先を見越して配属します。
また、退職や産休、病気による長期休養などの欠員が生じた際に人員を確保する必要があります。通年での中途採用を積極的に行うことで、不意に起こる人員不足や、その間の顧客サービスの低下を未然に防いでいます。
また、社員への給料の支払いは経営面から見るとコストにあたるため、現場の希望を聞くだけではなく、総合的な判断に基づいて人材を募集しなければなりません。
人材の育成は、新人のみならず、中堅、ベテラン等すべての階層について行います。
めまぐるしく社会情勢が変わり、ホテル業界の動向も変わっていく中で、お客様満足度の高い顧客サービスを提供するために、スタッフの教育は欠かせません。階層別研修を行ったり、救命・介助・介護研修では資格の取得を奨励しています。フロント業務・料理部門・営業部門などの各部門に応じたスキルアップセミナーやコンプライアンス研修を開催しています。このように、さまざまな研修やセミナーを開催することによって、従業員を継続的に成長させているのです。人材教育は大切ですが、従業員につきっきりで指導することはできません。
そのため、スタッフを管理する人事制度や評価制度が重要になります。新人の仕事内容や上司の役割など、レベルに応じた課題や目標、昇給・昇格の基準を定めます。それらを定めることによって、従業員の目標がはっきりし、向上心を高めることができるのです。
ほとんどの会社では、これらの規定を毎年更新しています。従業員の成長のスピードや社会情勢、ホテル業界の情報を分析し、内容を改善していくのです。
人事評価は上期、下期、年度替わりで行われることが多いため、ホテルの人事の重要業務のひとつと言えるでしょう。評価ひとつで従業員の気持ちを高めることができ、ひいてはホテル全体の活性化につながるのです。
ホテルの人事のやりがいや大変さはどんなところ?どんな人に向いてる?
人事の仕事のやりがいは社員の成長を感じられることです。お客様の喜びの声や社員の試験合格などで喜びを分かち合えるでしょう。
一方、配属などの要望や従業員間の苦情など、マニュアルにない対応に悩む場面があるかもしれません。しかし、親身になって考えることで、自分自身も成長できるのではないでしょうか。
ホテルの人事の仕事は、人の成長に喜びを感じられる人や人を支えることが得意な人に向いている仕事と言えますね。
ホテルの人事の給料(年収)
ホテルの人事の給料(年収)はどのくらい?
年収では約280~400万円、月収では16万~22万円、時給換算では1,000~1,400円程度となっています。営業職のように歩合給もなく、サービス係のように残業手当がたくさんつくわけではないため、安定的な給与体系と言えるでしょう。
会社によって基本給はさまざまですが、年齢などに比例する本人給と成績や能力に応じて上昇する能力給などに分かれている場合もあります。また、毎月の給料に住宅手当や食事手当などが加算されることもあります。
月収は16万~22万円程度となっていますが、開きがあるのは、就業時の年齢に応じて給料に差があるからです。
現在は仕事内容重視で、年齢と給与が関係ない会社も出てきていますが、ホテル業界では年齢給を考慮している会社もすくなくないようです。就職説明会などで質問してみるのもいいかもしれません。
年収 | 280万円~400万円程度 |
月収・月給 | 160,000円~220,000円程度 ※賞与は別 |
日給 | 8,000円~11,000円程度 ※一か月あたり20日働いた場合で計算 |
時給 | 1,000円~1,400円程度 ※一日あたり8時間働いた場合で計算 |
ホテルの人事の手当(深夜・残業など)/賞与・ボーナス
人事の仕事をしている場合、1日の規定時間を超えて労働した場合に残業手当が付きます。残業が深夜まで及んだ場合は、個々に定めれらた時給に対して割増の残業代が支給されます。
また、ホテルの人事の仕事では、社外への出張や、施設に泊まり込んで社員研修することもあるので、出張手当や当直手当などが支給されることもあります。
賞与・ボーナスは夏期と冬期に支給される会社が多いようです。ボーナスが毎月の給料の何ヶ月分支給されるかは会社によってさまざまですが、年収を左右する大きなポイントです。就職説明会で近年の実績を述べることもあるため、しっかり聞きましょう。
会社によってボーナス査定はさまざまですが、資格取得や自己啓発の度合によって手当が支給されることもあるので、自己研鑽に努めるといいでしょう。
ホテルの人事の勤務時間(労働時間)/休憩/残業/休日
人事の仕事内容は事務職のため、原則として1日7.5時間、1週間で37.5時間の労働となっています。ホテルは24時間365日営業していて忙しそうですが、人事は内勤のため、限られた時間で業務をこなすのが特徴です。人にかかわる仕事ですので、時間管理をしっかりと行いましょう。
一日の拘束時間は約8.5時間で約1時間の休憩があります。勤務スタイルは朝9時頃から17時頃の勤務がほとんどです。変形労働時間制やコアタイムを設けている会社もあります。
基本的に土日祝日が休みの会社が多いですが、ホテルは24時間365日営業しているため、人事担当者もローテーションで休暇を取得している会社もあります。
深夜の残業はほとんどありませんが、社外研修や関連ホテルへの出張などで宿泊するケースや、就職説明会などで休日出勤することもすくなくありません。考え方によっては、これらの出勤には手当てが付くため、年収アップに繋がる良い点ととらえることもできますね。
ホテルの人事の雇用形態
ホテルの人事の雇用形態は正社員がメインですが、派遣社員、契約社員、パート・アルバイトの募集、中途採用も行っています。正社員以外の求人はまれですので、気になるホテルがあったら採用情報をこまめにチェックしましょう。
形態 | アルバイト・パート | 契約社員 | 派遣社員 | 正社員 |
募集 | まれ | まれ | まれ | あり |
ホテルの人事の仕事の雇用形態は新卒の正社員が中心ですが、転職した派遣社員や契約社員が所属している会社もすくなくありません。金融業・飲食業の人事など、どんな業界であっても正社員・派遣社員・契約社員・パート、アルバイトといったさまざまな働き方をした人たちで、ひとつの組織となっています。
ホテル業界も同様で、さまざまな雇用形態から人員を確保している会社が多いようです。
ホテルの人事になるには
ホテルの人事になるにはどうすればいいの?
ホテルの人事は、事業方針を理解し、スタッフやホテルの未来予想図を描きつつ、教育業務や人事管理業務を行っています。ホテルの人事は、広い視野を持って、根気よく頑張れる人に適性があると言えるでしょう。
そのため、学生やアルバイト、どの業界にいたとしても、ひとつひとつ、目の前の目標を達成し、ちいさな実績を積み重ねている人物にチャンスがあると言えます。
キャリアステップとして転職する機会があれば、社会人向けの研修やセミナーを主催している会社で働いたり、ホテル業界に身を置くこともひとつの方法です。
ホテルの新卒採用で人事の職種が募集されることはあるの?経験者や中途採用だけ?
新卒の正社員の場合は人事に限定して募集されることはほとんどありません。
新卒採用で人事の職種が募集されることはありますが、ホテルではさまざまな部門の人員をまとめて求人しているので、就職した際に、希望どおりに配属されるかどうかはわかりません。適性や、やる気を認められれば配属されるでしょう。
一方、経験者や中途採用に限定して募集することもほとんどありません。
ホテルの人事の仕事に関しては、就職するための特別な資格は必要ないため、広く人材を求めています。
ホテルの人事になるのに必要なスキル/経験/資格
ホテルの人事になるための必須の資格はありません。
ホテルの人事では、多くの人と接するため、コミュニケーション能力の高さが求められます。部活やサークルなどで引っ張り役として活躍していれば印象が良いでしょう。前職でユニットリーダーやチームリーダーをしていたこともプラスになると思います。
それらの経験が志望動機と繋がっていると、ホテルの人事にふさわしいと評価されるでしょう。
系統のホテルや研修先に出張する際に車で移動することもあるため、運転免許証もあるといいでしょう。
また、ホテルでは海外のお客様を受け入れるため、スタッフに外国人がいるのも特徴です。そのため、外国語を身につけている場合はPRできることが増えますね。
ホテルの人事の仕事に就職・転職するための方法や求人情報や募集の探し方
ホテルの人事の求人はホテルのホームページに掲載されたり、合同の就職説明会やメディアの広告などで紹介されることもあります。派遣会社のホームページで情報が発信されたり、ハローワークに登録しておくことで募集案内が届くこともあります。転職サイトなどを活用して、横断的に情報を収集することも有効です。
パート・アルバイトも同様で、社員の退職や産休で人員が不足しているときなどに、ホームページや各種サイト、広告などで募集があります。
お気に入りのホテルの情報をこまめに収集し、チャンスを掴みましょう。
正社員以外でホテルの人事になる方法はあるの?
ホテルが正社員以外で人事の仕事を直接求人することはまれです。そんな機会があるとすれば、規模拡大や退職などによる人員不足を一時的に補うものでしょう。よって契約社員や派遣社員の場合、募集されることは多くありません。もしくは、あったとしても人事のサポートスタッフや事務作業の担当となります。
正社員については通年で中途採用などの求人があります。ホテルとしては即戦力を求めているため、社会人の経験があればプラスに働くかもしれません。経験がなくても、面接などの際に、強い意欲を示したり、志望動機が明確なら中途採用される可能性もあるでしょう。
ホテルの人事の仕事をしたいと希望を出しておけば、募集案内が届くこともあります。転職サイトなどで継続して情報収集するのも有効です。
ホテルの人事の面接で志望動機を聞かれたりしたときや、履歴書や職務経歴書作成のコツ
ホテルで人事の仕事をやりたい!と思っている人は面接の際に、その事をはっきりと伝えましょう。
志望動機を説明する際は、社会情勢やホテル業界などを交えて語ることも大事ですが、部活やアルバイトなどで人の成長に喜びを感じられたエピソードを述べるのも効果的です。
転職希望の人は、前職の経験を述べるのも良いですね。自らの経験とホテルのことを交えた話をすると、面接官の印象に残るかもしれません。
履歴書や職務経歴書の清書をする際には、心を落ち着けて記入することが重要です。時間にゆとりを持って記入しましょう。
人事の担当者は履歴書を見るプロフェッショナルです。何百、何千枚の履歴書を見ています。
文字の上手い下手ではなく、心が乱れて書いた書類は簡単に見抜かれ、書類選考から漏れてしまうでしょう。履歴書や職務経歴書は面接官も読む書類です。
心を落ち着かせ、未来の自分の上司・先輩へ想いを伝えるように書くといいのではないでしょうか。
ホテルの人事の求人募集や就職・転職情報はどうやって探せばいいの?
ホテルの人事の求人にはいくつかのパターンがあります。
正社員の場合、ホテルのホームページや合同の就職説明会、メディアの広告などに掲載されています。そこには、勤務地をはじめ、月給や年収などの募集要項が示されています。
そういった募集では、新卒や中途採用にかかわらず、会社やグループ全体で採用しているため、人事の仕事限定というわけではありません。
契約社員の場合、契約会社のホームページに情報が掲載されたり、人事の仕事を希望してエントリーしていれば募集案内が来ることがあります。
パートやアルバイトの募集は多くありませんが、ホームページや広告、社員の紹介などで縁がある場合もあります。
転職サイトや求人雑誌を活用するのもいいでしょう。そういったサイトでは、特定の企業だけではなく、横断的な情報が掲載されているので情報量が豊富です。あなたに合った情報収集をしましょう。
人事の仕事は特殊な資格が必要とならないため、多くの人が目指すことのできるお仕事です。ホテル業界で裏方に徹することになりますが、人が好きだったり、人の成長を共感できる人に向いている仕事といえるでしょう。
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